教師を辞めたい疲れた心が折れたときの対処法7選を元教師が解説
全国で「教員不足」が問題になっている昨今
原因は様々あると思いますが、まず一番の原因は現役の教師が学校から離れていることではないでしょうか。
夢をもって教師になった人が「辞めたい」「疲れた」「心が折れた」と離れていっているのです。
このままでは将来の学校現場はどうなるのか不安ですよね。
そこで今回は、『教師を辞めたい疲れた心が折れたときの対処法7選を元教師が解説』です。
辛い状況にある中で、自分で対処できる方法を元教師である筆者がお伝えします。
- 「辞めたい」「疲れた」と思った時の対処法7つ
- 疲弊しているのは成長している証でもあること
- 「辞めたい」「疲れた」と思った時やってはいけないこと
では詳しく見ていきましょう。
教師を辞めたい疲れた心が折れた時どうしたらいい?
実際に「辞めたい」「疲れた」「もう無理」と悲鳴を上げている先生も多いでしょう。
そんな時どうしたらいいのか…
自分でできる対処法7つを厳選しました!
できれば順番どおりがいいですが、順番どおりでなくても何か一つピックアップして実践してみるだけでも多少の効果は期待できると思います!
人と話す・相談する
まず一番勧めたいことは、人と話す・相談する ということです。
「人」というのは同僚でもよし、友人でも、家族でもよし。
よくここで「心を許せる人」「話を聞いてくれる人がいい」と思われがちですが、私は単なる同僚でもOK派です!
すごい苦手とか嫌いな同僚ではないですよ💦
嫌いでも苦手でもない、特に仲がいいわけでもない、ただの同僚
そんな人と夜遅くまで職員室で仕事しながら話したことがあります。
意外に、客観的に体験談を交えながら話してくれたのですごく新鮮で気分が明るくなったのを覚えています。
あの人に相談してみたいなぁ・・・
そんな風に思った人がいるなら勇気を出して誘ってみてください😊
ここで大事なことは、
をお忘れなく。
でも、すごく信頼できる管理職だったので、その後時間を作って話を聞いてくれました。嬉しくて涙が出て、だいぶ心が癒されました。
睡眠を十分とる・体を動かす
さて、あなたの睡眠時間は何時間ですか?
教員は仕事を持ち帰って睡眠を削って仕事をする人がけっこう多い!
勤務時間に間に合わないこと多いですもんね。
(いい加減あの仕事量どうにかしてほしいけど、一向に良くなる気配がない😩)
そんな状況で睡眠時間が短いままだと、やはりスッキリしない状態で翌日を迎えます。
睡眠が足りないとイライラも増幅💢
脳がリセットされない状態が続くのだそうです。
うつ傾向も強まり、思考もネガティブになっていきます。
1日に4時間半ほどしか眠らない睡眠不足が5日間続くと、うつ病や統合失調症などの患者に似た脳機能の変化がみられ、不安や混乱、抑うつ傾向が強まること
睡眠不足時にはネガティブな情動刺激に対してだけ反応しやすくなることが分かった。
辛い状況の時ほど、睡眠時間を意識していきましょう。
理想は 7時間 といわれています。
睡眠を十分とれるようになると頭も体もスッキリするので、思考も前向きになりやすいと言われていますよ。
そして、適度に体を動かすことも重要です!
「学校でほぼ立ちっぱなしだから筋トレと同じでしょ」と思いたいですが、それとは違います。
子ども(児童生徒)のことを考えながらではありません。🙅
あくまで自分のための運動です!
散歩、軽いジョギング、筋トレなど、できるだけ汗を流す適度な運動がいいと言われています!
つらい状況の時ほど、生活を見直してみることで気持ちが軽くなりますよ。
部屋の掃除・片付け・模様替えをする
〝部屋は心の状態を表している” 〝部屋の乱れは心の乱れ”
このような言葉を聞いてことがありませんか?
そのままの意味で、心の乱れがそのまま部屋の状態に現れていること。
「心を整えたかったら部屋を整えよう」!
散らかっていると自分を攻撃する材料になるのだそうです。
部屋の気になっている箇所を部分的にでも整理し片づけてみてください。
できれば雑巾でふき取ることもおススメします✨
そのときのポイントは、無心でやること!
学校での出来事はいったん置いといて、好きな音楽でもかけながら無心でやる。
心の片隅にあったモヤモヤとしたものが、部屋を片付けて掃除するだけで消えていくこともありますよ。
1週間定時に帰る
これは出来ないよ~💦という人もいるかもしれませんが、
まずは「1週間、定時に帰る」を実行してみてください。
教師の仕事には終わりがないので、自分で区切りをつけないと延々と夜遅くまで学校に残って仕事をしている先生も多いです。
(とは言っても、部活動顧問であればなおさら…どうにかならないのか!)
部活動などで定時に帰ることができない人は、テスト前などの部活停止期間でもOK
定時に帰ると、自分の時間がつくれますよね。
自分の時間はとても大切です✨
「辞めたい」「疲れた」「心が折れた」そんな時こそ、定時に帰りましょう。
- カフェでゆったりした時間を満喫する
- 本屋に行く
- 趣味の時間に充てる
- 友人と外食に行く
- 家でくつろぐ
- 30分でも運動する
など、空いた時間で学校の仕事以外のことに時間を使ってみましょう。
20分でも30分でも、そんな時間があるだけで、これまで気付かなかったことに気付くかもしれません。
知らなかったことを知るきっかけになるかもしれません。
「教師を辞めたい」「もう無理!」と思っていたけど、明日も何とか頑張ってみようかな!という前向きな気もちになるかもしれません。
抱えている問題にとことん向き合う
ここまで言ってきたことは、どちらかというと「メンタルを上向きにするため」の行動です。
「結局、現実逃避じゃないか」と思った人もいると思います。
ではあえてここで、「真向勝負」をしましょう!
今抱えている問題があるのなら〝あえてその問題にとことん向き合う” のです。
・・・キツイですね😰
気分も重くなりそうです。
でも、私の経験上、結局最後は、
「その問題にとことん向き合って考えて自分なりに仮説を立て実践する」
これが解決する一番の近道でした✨
「とことん向き合う」というのは、
- 今モヤモヤしていることは何か
- なぜモヤモヤしているのか
- なぜこのような問題(状態)になったのか
- 自分の行動は正しかったのか
- 他の先生ならどうするのか
- 理想を現実にするにはどうしたらいいか
など、今頭にあることを全部書き出していくのです。
そうすることで、今後何をどうすればいいか具体的なことが見えてきます。
本当にとことん向き合うのです!
「辞めたい」「もう無理、疲れた」と言っていた自分がどんどん小さくなっていきますよ😊
休職する
それでも、辛くて辛くてしょうがない状態で心身の状態に異常が出てきたら、すぐに心療内科を受診しましょう。
数年前から教員不足が問題になっていますが、精神疾患で休職している教師も年々増えてきています。
2022年度、うつ病などの精神疾患による教職員の病気休職者数
過去最多の 6,539人
頑張ったけど無理でした。心療内科に行き医師に「うつ病」と診断され休職となりました。当時は申し訳なさと罪悪感でいっぱいで外出するのも怖かったですが、今となってはあのとき休んで良かったと心から思っています。
情けなさと罪悪感が私の心に充満していましたが、時間が経てば徐々に薄れてきます。
正直に言うと、あなたがいなくても学校現場は何とかなります。なるんです!
教師は職業柄、責任感のある人が多いので自分が休むと大変なことになるのでは😰と思うんですが、それは思い込みすぎなんです。
確かに休み初めたばかりの時は学校現場も補欠等で大変だと思いますが、それも徐々に解消されていきます。
それよりも気にしてほしいことは、あなた自身のこれからを心配するべきなんです。
休むことは全く悪いことではありません。
心療内科で診断書を出してもらえれば給料をもらった状態で休職できるんです!
6か月は100%、その後は80%…というように教員の休職制度はありがたい内容です。
教師の休職制度はしっかり補償されています。
教師を辞める
ここまで対処法を6つお伝えしてきました。
最後の7つ目は「辞める」こと。
最終的に教員を辞めるのもありかな、と考えている人もいるでしょう。
自分には向いていない、つらくてしょうがない人にとっては辞めるのもいいと思います。
ただし、休職せずにいきなり退職するのはおすすめできません!
給料がゼロの状態での生活を考えてみてください。
ギャンブルのようなものです。
できる限り、まずは休職してその間に今後どうしたいのか、転職するのかを考えて準備して辞めるのであればいいと思います。
身体も心も落ち着いた状態で考えてほしいので、すぐに決定せず一度休んでから決めることをおすすめします🙇
教師を辞めたい疲れたときは成長している証?
考え方をちょっと変えてみると、そんな状態の時って自分が教師として成長している証でもあると思うんです。
理想があるから今の現状が辛いと感じる
(学校ではこんな働き方がしたい)(あんな先生になりたい)
など誰しもその道の理想があると思います。
そんな 理想と現実のギャップが開きすぎるから余計つらい、という人も多いでしょう。
その溝をどうやったら埋められるのか、もう無理なんじゃないか、という心理になりますよね。
そこで「自分は成長しているからこんなにつらいんだな…」と考えることができれば、立ち直ることができるかもしれません💡
結局は、他にやりたいことが見つかったので後悔なく辞めました!
辛い状況でも続けている
考えてみてください、こんなつらい状況の中でも続けているあなたは凄いんです👏
めちゃくちゃ頑張っている証拠です。
教師生活で今が一番つらいなら、今後どんなことがきても乗り越えられるんじゃないか!
そういう思考転換もあります。
私もそんな気持ちで数年間頑張ることができました。
今もキツイけどあの時のつらさに比べたら全然!
私はあのとき乗り越えられたから大丈夫、今度も乗り越えられる!
と自信がついてくるのです。
とにかく1人の教師として着実に成長しているんです。
これは紛れもなくあなたが真面目に一生懸命頑張ってきた証拠です✨
一生懸命やっているからこそ疲弊する
一生懸命やっているからこそ疲弊するんです。
だから「情けなさや罪悪感で自分を責める」なんてことは絶対にしないでくださいね。
ここまで頑張ってきた自分はすごいんだな~って思ってほしいです。
そして、今は休息の時間が大事だな、と自分をいたわってあげてください。
仕事を怠けているわけではない
教師の仕事を一生懸命全うしているだけ、です😌
教師を辞めたい疲れた時やってはいけないこと
次に、教師を辞めたいな、疲れたな、無理かもと思ったとき、絶対にやってはいけないことがあります。
もし当てはまる項目があったなら、今すぐに改善していきましょう。
人と話さない
※これ以降はのちほど追記します。
朝が来るのが嫌だからと夜更かしする
休まない
自分を責める
まとめ
- 人と話す・相談する
- 睡眠の確保・体を動かす
- 部屋の掃除片付け・模様替えをする
- 一定期間定時で帰る
- 問題にとことん向き合う
- 休職する
- 辞める
★教師を辞めたい疲れた心が折れたときやってはいけないこと
- 人と話さない
- 夜更かし(睡眠時間が短い)
- 休まない
- 自分を責める
教師の仕事は一筋縄ではいかないですよね。
どれが正解かもわからない、どこで終わっていいかもわからない、だから真面目な人ほど無理をしてしまう。
辛くて辛くてしょうがない人は、受診して休職制度を活用することをおすすめします。
そして、笑顔で働く先生方が多くなることを切実に願っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。